2019年10月、都内の大学病院での手術を受けてきました。
私が受けた手術内容としては、鼻中隔の曲がりを治す鼻中隔矯正術と、アレルギー性鼻炎により肥大化した粘膜をきれいにして通りをよくする鼻腔手術、副鼻腔炎を治す副鼻腔手術の3つです。
慢性的な鼻づまりが治るのならと決心しましたが、実際には思っていたよりも苦しくて、術後は手術を後悔するほど…。
ですが、今回経験したことで少しでも痛みや苦しさを和らげる対策も分かりました。
これから鼻中隔湾曲症の手術をされる方の参考になれば幸いです。
ちなみに手術費用が気になる方はこちらの記事でまとめていますのでご覧ください↓
手術前日に病院に入院しました。
費用をなるべく抑えるために差額ベッド代のない6人部屋に。
入院期間も短いためか、人と人に挟まれた真ん中のベッドになり、かなり窮屈ですが仕方ありません。
麻酔医や薬剤師から手術の全身麻酔に関する説明を受け、手術に備えてシャワーを浴びました。
夜9時からは飲食は一切禁止。
そのかわり、手術当日の朝6時までに経口補水液1リットルを少しずつなるべくすべて飲むように言われました。
ポカリスエットのような味の小さなパック4本と、その甘みを抜いてしまったような味のペットボトル1本。
飲めないわけではないので、ゆっくりとほぼ全部を飲みきりました。
ちなみに、飲み終わったパックは捨てないように注意されます。
夜中に看護婦さんがチェックして、全然飲めていないようならば起きてでも飲んでもらうとのこと。
水分を摂ることで、手術中の体内の水分不足による血圧低下を防ぐようです。
こちらの「NHK生活情報ブログ」で紹介されていました。
https://www.nhk.or.jp/seikatsu-blog/400/116085.html
妙に緊張する手術当日。
朝6時から一切に飲食は禁止。
手術当日の服に着替えます。
手術着の下は紙パンツ一枚のみ。
足の血栓予防をするためのきつめの着圧ソックスを履いて呼ばれるのを待ちました。
朝一番の手術にしてもらえたので、お腹の減りは感じなくてラッキーでした。
手術室に入るとかなり緊張しましたが、手の甲に点滴を通され、口から薬を吸入すると体の力が抜けてあっという間に意識は飛び気づいたら手術終了!
朝8時半から昼12時半までの4時間程の手術でした。
意識が回復して最初に痛かったのは、喉。
全身麻酔中に気管に管を指していたため、それが痛んだようでした。
しかし喉の痛みはすぐに消え、次に歯が猛烈に痛くなったり、鼻の先が耐えられないほど痛んだり。
また麻酔のせいなのか気持ち悪さもひどかったです。
麻酔が抜けず朦朧とする中で、看護婦さんに「痛い」「気持ち悪い」を繰り返していました。
生まれてはじめて、人に気を使って話す余裕が消えました。
看護婦さんは慣れたもので、決められた痛み止めや吐き気止めの点滴をたんたんと入れてくれていたように思います。
わたしの痛みや吐き気もずっと続いていたわけではなくて、しばらくすると治ったり、また始まったり。
午後4時になると、トイレに行く許可が下り、なんとか歩いてトイレへ。
夕方ごろになるとなんとか自分で行動できるようになりました。
しかし鼻に綿がパンパンに詰められていることによる圧迫感が苦しい!
さらに、鼻の奥の出血を口から出せず胃に流してしまったことによる気持ち悪さがピーク。
人生で初めて、吐血(?)すること3回。
相部屋なので音を出すこともためらわれ、無駄にロビーに移動したりトイレに行ったりしました。
金銭的余裕がある方は個室を選択した方が気持ち的にラクかもしれません…。
微熱も37℃代をキープし、寝付けませんでした。
看護婦さんに症状を相談し、氷枕と眠くなる点滴を入れてもらいなんとかうたた寝。
それでも点滴で強制的に入れる水分によってトイレに起きてしまったり、口呼吸しかできないパニックで目が覚めてしまったりと朝まで大変な思いをしました。
この時せっかく手術したのに、「手術なんてしなかればよかったかも」と後悔の気持ちも…。
長く苦しい夜を越え、なんとか正気に戻れた手術翌日。
痛みは前日よりは大分減り、気持ち悪さも薬を使うほどではなくなりました。
たまに頭痛や歯が浮く感じの痛みがありますが、氷枕と頭痛薬により時間が経つと収まります。
微熱は続いたままで、鼻も一切通らず綿の圧迫感で気が滅入ります。
それでも、鼻に詰めた綿球を交換する元気は出てきました。
朝、耳鼻科の診察があり、鼻の綿を少しでも抜いてくれることを期待しましたが、目の見え方の検査のみで、鼻の状態は全く変わらなかったです。
何をする気も起きず、時間が過ぎ去るのを待つ1日。
午後になると少しずつ食欲がわいてきて、昼ご飯のおかゆを2~3口、夜ご飯はおかずを半分くらいまで食べることができました。
鼻の苦しさは相変わらずですが、少しずつ体は回復してきました。
こんなヨレヨレのまま退院できるのかと思いましたが、退院日です。
朝ごはんは8割方食べることができました。
術後初めて顔をそっと洗って、少しすっきり。
朝の耳鼻科の診察で、鼻の綿球が大きすぎてすぐ取れてしまうことを伝えると、鼻の入口に詰まっている綿を少しだけピンセットで取ってくれました。
また、綿球を指でつぶして入れてくれました。
「綿球ってつぶしてから入れるんだ」とこの時はじめて知ったのです…。
さて、退院前に鼻洗浄の器具を売店で購入してくるように言われ、鼻洗浄用の生理用食塩水500ミリリットル×6本をお土産にもらいました。
次の診察まで家でも毎日2~3回ずつ鼻洗浄を行うとのこと。
鼻洗浄を一度、看護婦さんと一緒にやってみたのですが、まだ開通はしておらず、でも冷たい水で鼻をすすぐのは気持ち良かったです。
ちなみにこの鼻洗浄の器具は病院の売店では5000円もしました!
ネットで見るとかなりお安く手に入るので、確認して前もって購入しておくと節約できます。
会計をすまして、無事に3泊4日の鼻中隔湾曲症の入院が終わりました。
手術費用に関してはコチラの記事でまとめています↓
次回の診察は10日後とのこと。
それまで口呼吸確定で苦しさは続きます。
ただ、鼻洗浄の時に鼻の中に詰まっている綿が溶け出して流れ出ることが!
綿は昆布で出来ていて、溶け出したら出したり、間違って飲み込んでも問題ないそうです。
鼻洗浄でなるべく綿を出し、少しでも鼻の圧迫感が減るように頑張ります。
退院後の生活に関しては、お風呂(シャワーOK)、飲酒、激しい運動は禁止されました。
鼻中隔湾曲症の手術後のつらさを少しでも和らげる方法をあげます。
わたしも入院後はじめて「こうしておけば良かった!」と感じたこともあるので、これから入院の準備をされる方は参考にしてみてください。
ティッシュは鼻を拭いたり口を拭いたりと何度も使うので箱で持っていくと安心。
鼻が詰まっていて、口呼吸ですごすことになるので乾燥で目が覚めることも。できれば保湿マスクなどあると、乾燥を軽減できます。
手術後の夜など症状が辛い場合、周りを気にせずに痰を吐いたりもできるので、余裕があるならば個室を検討するのもありです。
鼻づまりで頭痛や歯痛、微熱などもあるので、氷枕があると大分ラクになります。看護婦さんにお願いしましょう。
ナースコールを慣らすのに躊躇するかもしれませんが、辛い時にはすぐに知らせ処置してもらいましょう。
綿球は鼻の穴の大きさに比べて大きめ。手で端をつぶして細くしてからだと鼻に入れやすいし、フィットしやすいです。
何もしゃべらなっくても問題ないほど親しい仲の方ならお見舞いも問題ないですが、自分に余裕がないので、気を使って話をすることなどは負担になります。
退院後も鼻の詰まりや頭痛、歯痛が続くので、次の診察まではゆっくり家で安静にすごすことをおすすめします。
手術中は全身麻酔なのでもちろん痛みも感じずに終わります。
ただ、術後は完全に鼻が詰まった状態になるので、これが思った以上につらい。
しかも入院中は鼻の中の綿も抜いてもらえないので、次の外来までをどうにか口呼吸でやり過ごさなくてはなりません。
出来る限りの対策をとって、日々安静に過ごしてくださいね。
↓退院後の鼻の具合と、退院後初の外来日の記録は次の記事でご報告しています↓
※この記事はすべて個人的な記録となりますので、すべての方に当てはまるものではございません。参考になるのではと思い公開しています。その点ご了承ください。